令和元年度 新規導入設備紹介
当研究所に令和 元 年度に導入された機器を紹介しています。
過去の導入機器については、下記ページをご覧ください。ICP発光分光分析装置
- この装置について
- ICP発光分光分析装置(ICP-OES)は、アルゴンプラズマ(炎状)に溶液試料を導入し、発光強度を測定することで、元素の濃度(含有量)を分析する装置です。
- 用途・特徴について
- ICP発光分光分析法は、JIS規格等で幅広く採用されている元素分析法です。測定する試料は溶液のみですが、固体試料の場合には、予め前処理(溶液化)することで分析が可能です。
本装置は、高感度分析が可能なシーケンシャル型と多波長一斉測定が可能なマルチ型の2つの機能を有し、それぞれ独立した測定ができます。今回の更新により、対応可能な分析試料・試験内容が広がりました。
新規材料や製品開発のための材料分析評価、製品量産時の品質管理・トラブル対応、RoHS指令対応の有害金属元素分析といった幅広い分野でご活用いただけます。
- 名称・型番について
- 名称 ICP発光分光分析複合型システム
型番 PS3520 UVDDII ・ SPETCRO ARCOS (付属装置 分光光度計・試料分解装置)
(株)日立ハイテクサイエンス製 - 利用するには
本装置は依頼試験や受託研究でご利用いただけます。詳細な利用方法については、担当までお問合せください。
- 【問い合わせ先】化学技術部 化学評価グループ
- 本装置は、公益財団法人JKAによる平成31年度公設工業試験研究所等における機械設備拡充補助を受けて導入しました。
-
超軟性造形対応光造形3Dプリンター
- この装置について
- 超軟性造形対応光造形3Dプリンター(M3DS-SA5/4KHi)は、人肌のような柔らかさ(ショアA2 ゴムライク樹脂)の造形からプラスチックのような硬さ(アクリル樹脂)まで造形ができる装置です。
- 用途・特徴について
- 【用途】
3D プリンター造形(試作)支援における、最終デザインの確認、動作確認の試作や治具などにご利用可能です。
柔らかく弾性のある素材を使うことが可能になり、工業用品、玩具、人型ロボット、福祉機器、医療機器など幅広い分野でご利用いただけます。
【特徴】
■ ゴムライクの柔らかい素材から硬いアクリルライクの素材までが造形可能です。
■ 伸縮性が必要とされる部品の作成が可能です。
■ 造形ピッチ・XY分解能が細かいので、滑らかな造形が可能です。
【主な仕様】
積層ピッチ: 25μm or 50μm
XY ピッチ : 40μm
造形サイズ: 150×85×180 mm
造形材料 : ショアA2 ゴムライク樹脂
ショアA5 ゴムライク樹脂
ショアA13 ゴムライク樹脂
ショアA50 ゴムライク樹脂
ショアA25 ゴム弾性樹脂
ショアA55 ゴム弾性樹脂
耐熱性アクリル樹脂
- 名称・型番について
- 名称 超軟性造形対応光造形3Dプリンター
型番 M3DS-SA5/4KHi
ミッツ社製 - 利用するには
詳細な利用方法については、担当までお問合せください。
- 【問い合わせ先】情報・生産技術部
分析透過電子顕微鏡
- この装置について
- 分析透過電子顕微鏡(FE-TEM/EDS)は、多次元に渡る高速組成分析に特化した走査・透過型電子顕微鏡(S/TEM)システムです。
最先端のEDS と高いSTEM、TEM 分解能を備えており、ナノ領域での様々な研究・解析に最適です。 - 用途・特徴について
- 【用途】
● マクロからナノレベルの観察、元素分析
● 電子線回折を用いた結晶情報取得
● 電子線耐性が低いソフトマテリアルへの対応
● トモグラフィーシステムを用いた観察画像、元素マッピング画像の三次元化
〈応用例〉
● ナノ微粒子の形態観察
● 樹脂と金属の複合材料のマクロ観察
● 多層薄膜の断面観察、元素分析
● 担持触媒粒子の三次元観察、元素分析
【特徴】
■ 高輝度ショットキーサーマル電界放射銃(X-FEG)
小さな収束角と高い全ビーム電流が両立されており、
電流値は通常のショットキー型電子銃と比較し5 倍に達します。
これにより、高いS/N 比と像分解能が観察・元素分析にもたらされています。
■ Super-X 元素分析システム
4 個のシリコンドリフト型検出器(SDD)がX 型に配置された
エネルギー分散型X 線分析装置(EDS)です。
4 個で実効的な素子面積を増やすことで十分なX 線感度と
スペクトルの高品質化が実現します。
また、X 型の配置により、試料が傾斜した状態でもX 線感度が低下しにくい
機構となっています。
■ 三次元トモグラフィーシステム
TEM/STEM/EDS による二次元の観察・分析だけでなく、試料を断続的に
傾斜させて得られる連続傾斜像及びその情報を元に画像を
三次元的に再構築する機能です。
二次元から三次元に進化した解析により、新たな物性、界面機能の
可視化が実現できます。 - 名称・型番について
- 名称 分析透過電子顕微鏡(FE-TEM/EDS)
型番 Talos F200X
Thermo Scientific社製 - 利用するには
※稼働開始は2020年秋頃を予定。
詳細な利用方法については、担当までお問合せください。
- 【問い合わせ先】川崎技術支援部
比表面積・細孔分布測定装置
- この装置について
- 比表面積・細孔分布測定装置(BELSORP-max Ⅱ)は、圧力を変えながら窒素ガスを試料に吸着させ、その吸着量から試料の比表面積や細孔分布を測定する装置です。
- 用途・特徴について
- 【用途】
本装置は、電池、センサー、インク、触媒、光触媒、顔料、薬品、化粧品等の様々な材料の開発への利用を想定しています。
微粒子や多孔質材料を対象とし、真空加熱により試料に含まれる水分等を除去した後に窒素ガスを吸着させ、比表面積や細孔分布を測定します。
【特徴】
■ フルスケール0.1 Torrの圧力計を備えた測定ポートを3つ有しており、3試料同時に幅広い圧力領域での測定が可能です。
■ 測定中の僅かな液体窒素液面の変動や、酸素の溶け込み、室温変化等による誤差を補正して高精度な測定を実現する測定方式(フリースペース連続測定方式)を採用しています。 - 名称・型番について
- 名称 比表面積・細孔分布測定装置
型番 BELSORP-max Ⅱ
マイクロトラック・ベル(株)製 - 利用するには
詳細な利用方法については、担当までお問合せください。
- 【問い合わせ先】機械・材料技術部