2焦点型扁平空洞法による電磁波シールド材のシールド効果測定
2焦点型扁平空洞法(DFFC法)とは?
電子技術部電磁環境グループでは2焦点型扁平空洞法(Dual-Focus Flat Cavity:DFFC法)による電磁波シールド材のシールド効果測定を行っています。
2焦点型扁平空洞法は電波暗室などの大掛かりな設備を用いることなく、また、サンプルの複雑な加工をすることなく、シート状の電磁波シールド材の遠方界の平面波のシールド効果を測定する装置です。測定冶具は、上下対称の構造となっており、平面波の送・受信アンテナの間にシート状の電磁波シールド材を挿入し、空の状態と比較することでシールド効果を測定します。送・受信アンテナが楕円の焦点の位置にあり、反射波が収束されるため、広いダイナミックレンジが確保できます(図1)。
測定周波数範囲は1GHz~8.5GHz、測定可能なサンプル形状は最小250mm×20mm~最大270mm×35mm、厚さ3mm以下となっています。
- 図1 2焦点型扁平空洞法の測定冶具
2焦点型扁平空洞法による電磁波シールド材のシールド効果測定
図2 に遠方界の平面波に対するシールド効果の測定例を示します。測定したサンプルは市販の電磁波シールド材、網目が細かい金属メッシュ、網目が粗い金属メッシュです。
選定した市販のシールド材では、遠方界の平面波に対しては効果が少ないことが分かります。また、網目が細かい金属メッシュの方が粗いものよりシールド効果が高くなっています。さらに、周波数によりシールド効果が変化することも分かります。
シールド効果は20dBで電界強度が1/10、40dBで1/100、60dBで1/1000となります。用途にもよりますが、一般的にシールド効果は、40dB程度あれば有効と言われています。
- 図2 遠方界の平面波に対するシールド効果の測定例
選定した市販のシールド材では、遠方界の平面波に対しては効果が少ないことが分かります。また、網目が細かい金属メッシュの方が粗いものよりシールド効果が高くなっています。さらに、周波数によりシールド効果が変化することも分かります。
シールド効果は20dBで電界強度が1/10、40dBで1/100、60dBで1/1000となります。用途にもよりますが、一般的にシールド効果は、40dB程度あれば有効と言われています。
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参考料金は以下の通りです。
料金表 (試験計測料金)
項目番号 | 項目 | 単位 | 手数料 |
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E1600 | マイクロ波電磁波シールド効果測定 (1GHz~ 8.5GHz、2焦点型扁平空洞) | 1試料1測定につき | 7,260 |
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参考・関連リンク
今回の2焦点型扁平空洞法による電磁波シールド材のシールド効果測定の事例については、以下の関連ページもご参照ください。
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