切削抵抗測定による材料の被削性評価
切削抵抗測定とは?
材料(主に金属)の削られやすさ(被削性)を評価する方法の一つとして、切削抵抗測定があります。
切削抵抗とは材料を切削する際に工具が受ける力(逆向きには材料が受ける力)のことです。切削抵抗測定には切削動力計(写真1)を用います。
- 写真1 切削動力計の外観
KISTECでは、マシニングセンタ・フライス盤用、旋盤用、ボール盤用の切削動力計を保有しており、種々の切削形態に応じた切削抵抗測定を実施しています。
エンドミルによる側面切削の切削抵抗
2種類の金属材料に対してスクエアエンドミルによる側面切削を行い、切削抵抗を測定しました。
エンドミルによる切削は切削する時間と切削しない時間を繰り返す断続切削であるため、エンドミルが一回転する間に切削抵抗は大きく変動します。エンドミル切削用の切削動力計では、X、Y、Z方向の力を計測します。その合力が切削抵抗となります(図1)。
一つ一つの山が、エンドミルの一回転中に一つの切れ刃が切削するときの切削抵抗を表しています。この山のピークを全て求めて平均値を算出し、この加工中の切削抵抗の代表値とします。図2に、ある金属材料A、Bの加工距離ごとの切削抵抗の変化を示します。
加工初期の切削抵抗はほぼ同等ですが、加工距離が長くなるにつれて切削抵抗に差が開いていきました。これは、加工が進むにつれて工具摩耗の進行具合に差が生じたためと考えられます。このデータは、材料Bが材料Aよりも被削性が良いと考える一つの目安となります。
エンドミルによる切削は切削する時間と切削しない時間を繰り返す断続切削であるため、エンドミルが一回転する間に切削抵抗は大きく変動します。エンドミル切削用の切削動力計では、X、Y、Z方向の力を計測します。その合力が切削抵抗となります(図1)。
- 図1 エンドミル切削時の切削抵抗の時間変化
一つ一つの山が、エンドミルの一回転中に一つの切れ刃が切削するときの切削抵抗を表しています。この山のピークを全て求めて平均値を算出し、この加工中の切削抵抗の代表値とします。図2に、ある金属材料A、Bの加工距離ごとの切削抵抗の変化を示します。
- 図2 加工距離による切削抵抗の変化
加工初期の切削抵抗はほぼ同等ですが、加工距離が長くなるにつれて切削抵抗に差が開いていきました。これは、加工が進むにつれて工具摩耗の進行具合に差が生じたためと考えられます。このデータは、材料Bが材料Aよりも被削性が良いと考える一つの目安となります。
ご利用を希望される方へ
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参考料金は以下の通りです。
料金表 (試験計測料金)
項目番号 | 項目 | 単位 | 手数料 |
---|---|---|---|
E0310 | 切削抵抗測定 | 1項目につき(バイト被削材は持ち込み) | 11,000 |
詳細はお問い合わせください。
ご活用いただける業種、分野等
今回の切削抵抗測定による材料の被削性評価の事例については、
以下のようなお悩み・課題の解決にご活用ください。
・材料の被削性評価
・工具、コーティングの性能評価
・切削油剤の性能評価
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