キズなし曲げを実現する「ウイングベンドプラス」の優位性検証

機械・材料技術部
海老名
令和6年度
  • バイオ
  • #製品化・事業化支援
  • #性能評価

支援先企業:東京精密発條株式会社
KISTECの支援メニュー:製品化・事業化支援事業(令和6年度)

鋼板とスライダーの接触部の面圧
鋼板とスライダーの接触部の面圧

製品化への課題

本製品は鋼板の曲げ加工用回転金型です。V形金型の両肩に可変回転する半円治具(ウイング)を設け、ワークとの間にスライダーを介在させることで、曲げ時にウイングが回転し、ワークとスライダーが一体に動き擦れを防ぎ、肩傷を抑制する構造になります。成形品質の測定および金属成形シミュレーションを実施し、従来金型と比較して性能の優位性を検証しました。

KISTECの支援内容

回転金型と従来金型の曲げ加工製品を比較した結果、回転金型を用いた曲げ加工製品において、マイクロスコープ観察で表面に加工傷がほぼ見られず、表面粗さ測定でも加工前とほぼ同等の粗さの値を示しました。また金属成形解析からも、回転機構により鋼板とスライダー接触部において面圧の分散により、傷の抑制効果が示唆されました。