コミュニケーションでは、「何を」「どうやって」伝えるかが大事だね。相手に触覚で伝わるように気を付けると、言葉だけよりも、もっといろいろな気持ちを伝えることができそうだよ。言葉に気持ちを込めることも忘れないでね!
今回の理科実験室では、触覚について研究されている渡邊淳司先生と、講談師の神田山緑先生のお二人に講師をお願いしました。
はじめに、渡邊淳司先生からコミュニケーションと人間の五感についてお話がありました。視覚、聴覚、味覚、嗅覚、そして触覚です。私たちは普段、この五感をはたらかせてコミュニケーションを図っています。目には見えない触覚も、相手とのやりとりに大切な役割を果たしているんですね。
そこで触覚での自己紹介。相手に箱型の器械を持ってもらい、自分の胸に器械からつながった聴診器を当てると、相手の持つ器械に心臓の鼓動が伝わり、「ドキドキ」を触覚として受け取ってもらえるもの。箱から伝わる鼓動に、みんなビックリです。
触覚についてわかってきたところで、実験室は急展開。今度は講談の練習です。講談師・真打の神田山緑先生は、言葉で伝えるプロフェッショナルです。言葉に気持ちを込めることが大切だと教わりました。練習を進めるうち、だんだん気持ちを込めることができるようになって、ハリセンの音がひときわ元気に響きました。
習ったばかりの触覚と講談を組み合わせて、今度はオリジナルの講談づくりに挑戦です。「桃太郎」のお話に、触覚で伝えるための道具を組み合わせます。机の上には、ペットボトル、ビー玉、そろばんなど、様々な道具が…。お話の中で自分が強調したい言葉の横にシールを貼りながら、道具を選びます。最後はグループごとに講談発表。
これで全員が立派な“触覚講談師”になりました。みなさまのご参加、ありがとうございました。