古生物などの研究について、「過去を知ることで、これから未来で起こることを予想することができます。」という田口先生の言葉が心に残ったよ。
第2回KISTEC理科実験室の講師は、神奈川県立生命の星・地球博物館の主任学芸員 田口 公則 先生です。最初に、アンモナイトの化石の標本が配られ、実際に触らせてもらいました。田口先生は、常に子ども達に問いかけながら、講義を進められていました。「アンモナイトの形はどうですか?」「うずまきの模様がある。」「真ん中が少しくぼんでいます。」それが次のステップにつながっていきます。巻貝の構造についての検証では、先の方まで空間があることが分かりました。次に登場した標本は、アンモナイトによく似ているオウムガイの殻でした。オウムガイの殻に指を入れてみると、巻貝とは違って壁があり、奥までつながっていません!オウムガイの殻の中はいくつもの部屋に分かれているのです。最後に巻貝とオウムガイの殻を水の中に入れる演示実験です。巻貝は沈みますが、中に部屋があるオウムガイの殻は浮かびました。オウムガイは、殻の中の部屋の空気を調節して、浮いたり沈んだりするのだそうです。
アンモナイトはすでに絶滅していて、正しい体の形や中の構造は一部しか分からないけど、よく似たオウムガイを使って検証していくことを学びました。参加者の子ども達から「分からないことがあった時は、他のものを使って考えてみるという方法をあることを知りました。」という感想が得られました。