機械学習を用いた切削加工面の粗さ予測に関する研究

●研究期間:令和3年6月〜令和4年3月
●実施場所:海老名本部
●研究担当:情報・生産技術部 試作加工グループ、システム技術グループ

研究概要

 生産現場では人手不足が深刻化しており、経験の少ない非熟練者が加工等の作業を行う必要性に迫られています。切削加工において、図面で指示される面粗さを実現するために非熟練者が加工前に適切な切削条件を決定することは容易ではありません。そこで本研究では、非熟練者の加工作業の支援ツール作成を目的に、エンドミル加工においてびびり振動の判定と加工面粗さの予測が可能な機械学習モデルを構築しました。

研究成果と今後の取組

 立形マシニングセンタを用いたスクエアエンドミルによる側面切削実験(図1)を実施し、種々の切削条件における加工面粗さ及び加工中の加速度、切削抵抗、温度のデータを収集しました。これらのデータを元に、びびり振動の判定と算術平均粗さ(Ra)の予測を行う機械学習モデルを作成しました。
 図2は、機械学習によるびびり振動判定の結果です。90%以上の正解率でびびり振動の判定をすることができています。また図3は、びびり振動の無い加工条件に対して機械学習により面粗さRaを予測した結果です。面粗さRa0.8μm以下、0.8μm1.6μm以下、1.6μm超の3つのクラスに分類する形で予測したところ、予測精度は約77%となりました。
 びびり振動判定については、精度の高い機械学習モデルを作成することができました。しかし面粗さ予測については実用できる精度ではないため、今後はハイパーパラメータの調整や説明変数の最適化により、予測精度の向上に取り組む予定です。

 

図1 スクエアエンドミルによる側面切削実験

      図2 機械学習によるびびり振動の判定結果

       図3 機械学習による面粗さRaの予測結果