機械学習によるレーザ加工のロバストな加工条件の推奨|KISTEC NEWS online #11
情報・生産技術部 加工評価グループ
研究員 福山 遼
研究概要
製造技術において、使用する材料や加工条件などの最適化された製造パラメータを迅速に確立することは非常に重要です。しかし,金属粉末にレーザを照射して成形するレーザ金属堆積法(LMD)のような複雑な製造技術では製品仕様を満たす加工条件を得るために試行錯誤と評価を繰り返す必要があります。そのため、近年では機械学習を製造技術に適用することが検討されていますが、技術者にとっては、機械学習による探索結果への解釈が難しく、安定生産を可能とする条件のロバスト性が考慮されていません。そこで、本研究では生産現場で起こりうる条件変動に強いロバストな条件であること、技術者が容易に納得できるよう、探索結果を可視化するという特徴をもった技術開発研究を行いました。
KISTEC NEWS online #11|vol.30(2024年12月発行) 特集
研究内容・成果
構築した学習モデルを用いて、設備制約や要求性能を入力することで条件変動に強いロバストな加工条件の探索と、技術者が納得できる可視化結果を出力する新しい手法を開発しました。具体的には、目的変数それぞれに重みを持たせた全体の探索指標を定義し、ローカル探索とグローバル探索の両手法を用いた2段階のプロセスで探索することで、ピンポイントな加工条件の探索ではなく、良好領域の大きさでロバスト性を評価する加工条件の探索を実施しました。
そして、条件探索の出力結果を2軸のカラーコンター図で可視化することにより、加工条件の変更に対する傾向が判り、技術者が納得しやすくなるよう工夫しました。さらに実用的な精度も確保できているため、本研究は実生産に即した特徴を有しています。

※条件探索時の品質変化イメージ:条件探索のロバスト性と探索された条件からの逸脱によって影響を受ける加工結果を明確に認識することができます。
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