サーボプレスに補助油圧を加えた4 軸ハイブリッドプレスの加工|KISTEC NEWS online#14

情報・生産技術部 設計試作グループ
研究員 高橋 和仁

研究概要

本研究は、KISTECがコンソーシアムで技術支援を行う「Go-Tech事業」の一環として実現した開発技術です。株式会社三陽製作所(角道将人様ご一行)、横浜国立大学(前野智美准教授)、よこはまティーエルオー株式会社(塚本修巳様)と共同で研究に取り組み、塑性加工学会の技術開発賞を受賞しました。本技術では、サーボプレスに補助油圧を組み合わせた4 軸のハイブリッドプレスを開発し、CAE解析(弾塑性解析)を有効活用することで、従来は困難とされていた塑性加工製品の成形加工を可能にしました。具体的には、冷間金型鍛造によるスパイラルギヤの加工やカップ形状の逆絞り加工などを実現しています。なお、新加工法のプレス開発は株式会社三陽製作所が担当し、KISTECはCAE解析(弾塑性解析)の支援を行いました。

KISTEC NEWS online #14|vol.30(2024年12月発行) 特集

研究内容・成果


図1に示すように、汎用のサーボプレス(300t)に組み込める油圧機構を開発しました。この機構は、上下のノックアウトと型締めを行う構造になっています。この技術により、金型の大幅な小型化(簡素化)が可能となり、金型費や鍛造費の低減、さらに設備投資の抑制といった多くの利点を実現できます。実加工にご興味をお持ちの方は、実機を保有する株式会社三陽製作所までお問い合わせください。
KISTECでは、開発された油圧機構を活用した加工事例として、ベベルギヤの分流鍛造のシミュレーションに取り組みました。図2 に示すように、分流鍛造は成形の型締め中にノックアウトを抜くことで塑性流動を変化させ、成形性を向上させる加工法です。この分流によって、加工時の荷重を大幅に低減することが可能です。
新しい成形品や加工法の開発を進める際には、まず塑性加工の解析を行うことをお勧めします。

図1:開発した油圧機構ユニット  図2:分流鍛造シミュレーション
(上)図1:開発した油圧機構ユニット (下)図2:分流鍛造シミュレーション

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