〜物質の付着はコントロールできる〜中間水を活かした材料・表面・デバイス設計

日程 令和8年12月 1日(火)、2日(水)、3日(木)
※12月1日(火)、2日(水)は1日単位の選択受講が可能です。
定員 25名
先着順にて承ります。
受講して身に付くこと
- 次世代の製品化に必要となる材料・表面・デバイス設計の指針を理解し、実務に応用できるようになることを目指します。
- 生体材料分野でのマテリアルインフォマティクスの応用がプログラミング未経験の方でもスタートできます。
会場
1日目、2日目(講義)
かながわサイエンスパーク内講義室(川崎市高津区坂戸3-2-1)
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- JR南武線「武蔵溝ノ口」・東急田園都市線「溝の口」下車 シャトルバス 5 分
3日目(見学会)
東京科学大学横浜キャンパス(神奈川県横浜市緑区長津田町4259)
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対象
企業、研究機関に所属し、以下の技術や事業の開発に携わる方。
- 医療機器、医薬品、食品、化粧品、日用品、農林水産業、環境・エネルギー分野における水処理・防汚染関連製品
- 診断、治療、予防、病後の管理を行うデバイス
- 防汚染表面の開発
- バイオデバイス、チップ
- バイオが関わるエレクトロ二クス、フォトニクス、ロボティクス、環境・エネルギー関連製品
- バイオ界面の現象を理解するための先端計測技術
- 有機合成、高分子精密合成技術、有機、高分子材料の開発
- 細胞やタンパク質が関係する表面
- 細胞培養容器、再生医療用の足場材料
- リキッドバイオプシー関連製品
- 機能材料の設計やスクリーニング技術
受講料(税込)
| 全日程 | A 神奈川県以外の企業 | 52,000円 |
| B 科学技術理解増進パートナーシップ会員 C 神奈川県内中小企業* | 41,600円 | |
| D C以外の神奈川県企業 E 神奈川県内在住の個人の方 | 46,800円 | |
| 1日選択受講 (12月1日または12月2日を選択してください。12月3日見学会のみの参加はできません。) | 26,000円 | |
・学協会会員の方は割引が適用される場合がございますのでご一報ください。
・過去に本講座をご受講された方で見学会のみ参加希望の方はご一報ください。
カリキュラム編成・講師

田中 賢 氏
九州大学先導物質化学研究所・教授・博士(理学)
●担当講義:
「中間水コンセプトとは?」
「材料特性に応じた表面で起きている現象—医療製品用の合成高分子材料を例に」
「タンパク質吸着/脱離の評価」
「中間水コンセプトによる材料設計概論」
- カリキュラム編成者からのメッセージ
世の中に存在する製品は、人工材料と生体成分(水、タンパク質)が接触する環境で使用されます。つまり、溶質(人工材料・生体材料)と溶媒(水)が共存しています。実際の製品使用時は、乾燥状態からウエットの状態に変化します。しかし、通常、研究開発は、乾燥状態の溶質のみに着目されています。
本講座では、溶媒である水の役割にも目を向けた材料・表面・デバイスの先端計測と開発の必要性を学びます。医療分野にかかわらず、水環境下で使用される材料やデバイスの開発に関わる幅広い分野の研究開発者に広く知っていただきたい考え方を講義いたします。企業の視点で材料・製品開発プロセスに活かせるヒントを提供します。
講師

森田 成昭 氏
大阪電気通信大学 工学部 教授・博士(学術)
●担当講義:
「赤外分光法によるバイオ界面の先端計測・解析」
●講義紹介:
水系試料の赤外分光は容易ではないが、それを克服する技術であるin situ ATR-IR法を用いたバイオ界面の赤外分光分析事例を紹介する。また、得られたスペクトルの詳細なデータ解析事例についても紹介する。

林 智広 氏
東京科学大学 物質理工学院 材料系 准教授・Ph.D
●担当講義:
「表面・界面科学および情報科学の手法を用いたバイオ界面の先端計測・解析」
「見学会」
●講義紹介:
タンパク質吸着・細胞接着の場となっているバイオ界面における分子プロセスに関して、表面・界面科学および情報科学(機械学習)の手法を用いた解析の手法を議論する。異なる測定手法で得られた結果が、どの様に材料に対するタンパク質分子・細胞の応答に繋がっているかを基礎から応用まで議論する。
見学会では界面の水や吸着タンパク質の状態を観察するために改良・開発した赤外分光装、原子間力顕微鏡などの装置を見学します。またAIを用いて、その場でプログラミングを行い、解析するデモを行います。プログラミング未経験の方でもマテリアルインフォマティクスの手法を生体材料分野に応用することができます。
本コースのねらい
本講座では、材料・製品が実使用環境、特に水が存在する環境で機能する事実に着目します。この概念を、「中間水コンセプト」と定義し、研究開発を進めています。この中間水は、物質と物質の接着(相互作用)に大きく影響する重要な因子であり、材料設計によってその相互作用を精密に調節することが可能です。中間水コンセプトは、医薬品、医療機器、環境・エネルギー、農林水産業、日用品など、非常に幅広い分野に応用が期待されています。
本講座では、中間水の概念についての基本的な解説から開始し、最先端のバイオ界面計測技術により明らかになった、材料と生体成分の相互作用機構を、細胞レベルおよび分子レベルで詳細に解説します。中間水コンセプトが応用されたモデルケースとして、医療デバイスの表面処理材として製品化に成功した材料を取り上げ、生体親和性が発現する機構や開発における技術課題、さらには予防、診断、治療、病後の管理を支える生体親和性高分子の表面・界面設計と、優れた材料のスクリーニング方法について詳しく、なおかつ実践的に解説します。また、装置の見学会を開催いたします。
本講座の受講より、次世代の製品化に必要となる材料・表面・デバイス設計の指針を理解し、実務に応用できるようになることを目指します。講師陣は、中間水量の測定や中間水を制御するための材料設計の第一人者らです。
カリキュラム日程および講義内容
| 時間(講師) | 内容 |
|---|---|
| 10:00-10:10 (田中賢氏) | オリエンテーション |
| 10:10-11:30 (田中賢氏) | 中間水コンセプトとは? ・中間水の定義 ・材料表面の基本物性と物質の吸着の基本的な考え方 ・材料に含水した水の構造と運動性 ・中間水コンセプトはここでも使われている–応用実例 材料特性に応じた表面で起きている現象—医療製品用の合成高分子材料を例に ・親水性高分子 ・相分離型高分子 ・双性イオン型高分子 ・表面微細加工化高分子 ・製品化されている高分子の特長と課題 タンパク質吸着/脱離の評価 ・タンパク質の吸着量 ・吸着タンパク質の組成と構造 ・タンパク質の吸着と脱離の速度論解析 |
| 12:40-14:00 (田中賢氏) | 中間水コンセプトによる材料設計概論①−細胞接着/非接着の評価 ・細胞(正常組織細胞、血球細胞、癌細胞、幹細胞)の接着と生体親和性 ・細胞接着の機構と細胞接着選択性 ・細胞-材料間相互作用の解析と制御 中間水コンセプトによる材料設計概論②−高分子表面物性の評価 ・高分子材料のバルク物性(機械的、物理化学的) ・高分子材料の表面物性(最表面計測の重要性) ・水環境下および生理環境下におけるバイオ界面 (構造と運動性) ・乾燥、水和表面の分析手法(原理、分解能、サンプル調整方法、データ解析方法) ・水和した材料表面の解析手法の選択方法 |
| 14:15-15:35 (田中賢氏) | 中間水コンセプトによる材料設計概論③−高分子バイオマテリアルの設計 ・高分子バイオマテリアルの分子設計の最新動向 ・生体分子、生体高分子と生体親和性合成高分子の共通点と相違点 ・生体親和性と生分解性を併せ持つ高分子の設計 ・低分子、高分子、有機、無機、イオン液体、イオンと水の相互作用 ・優れた機能材料の簡便なスクリーニング方法 ・次世代医療・ヘルスケア・非医療分野への展望 中間水コンセプトによる材料設計概論④−新製品開発への応用と開発成功のポイント ・医療分野で必要とされる材料のアンメットニーズと環境・エネルギー・電子・光材料開発分野との融合 ・再生医療の実現へ向けた新コンセプトの提案 ・中間水コンセプトの各種産業分野への応用と社会実装 |
| 15:50-17:10 (森田成昭氏) | 中間水測定の実際-赤外分光法によるバイオ界面の先端計測・解析① ・赤外分光によって得られる情報 ・FT-IRの活用方法 ・水系試料の赤外分光 ・材料表面へのタンパク質吸着の赤外分光分析 ・材料内部への低分子収着の赤外分光分析 |
| 時間(講師) | 内容 |
|---|---|
| 10:00-10:10 (田中賢氏) | 前日の振り返り・2日目のご案内 |
| 10:10-11:30 (森田成昭氏) | 中間水測定の実際–赤外分光法によるバイオ界面の先端計測・解析② ・Pythonを用いたデータ解析 ・分光スペクトルデータのケモメトリックス・機械学習 ・量子化学計算による赤外スペクトルのシミュレーション ・時間依存赤外スペクトルの解析 ・温度依存赤外スペクトルの解析 |
| 12:40-14:00 (林智広氏) | 中間水測定の実際—表面・界面科学および情報科学の手法を用いたバイオ界面の先端計測・解析① ・バイオ界面構築のための表面コーティング ・様々な界面分析手法 ・タンパク質吸着・細胞接着を決定する界面相互作用 ・付着性表面・抗付着性表面が引き起こす界面相互作用 ・界面における水分子の振るまいと抗付着性の関係 ・分子夾雑状態におけるバイオ界面・界面における微生物の振る舞いの解析 |
| 14:15-15:35 (林智広氏) | 中間水測定の実際–表面・界面科学および情報科学の手法を用いたバイオ界面の先端計測・解析② ・細胞接着を促進するための表面改質 ・原子間力顕微鏡を用いた細胞接着サイトの可視化 ・情報科学を用いた単分子膜表面へのタンパク質吸着量の予測 ・情報科学を用いた高分子薄膜の設計 ・機械学習を用いた生体分子表面の構造ルールの抽出 |
| 15:50-16:40 (講師全員) | 総合討議・質疑応答 |
| 時間(講師) | 内容 |
|---|---|
| 10:00-12:00 (林智広氏) | 見学会 赤外分光・表面間力測定装置の見学および機械学習のデモ @東京科学大学横浜キャンパス林研究室 |
(見学会終了後に個別相談会を設定いたします。)
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人材育成部 教育研修課 教育研修グループ
TEL:044-819-2033
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