環境規制のパラダイムシフト【基礎編】

波

~RoHS対応からEPR・循環型経済への対応準備~

日程

2026年7月16日(木)10:00~17:00 ハイブリッド開催

テーマ

「製品含有有害化学物質規制法」の動向

定員

会場 15名、オンライン45名 計60名(先着順)

対象者

新任担当者、サプライヤへの説明担当者、改めて基礎を学びたい担当者

内容

 EU規制が世界の規制のデファクトになる(ブラッセルエフェクト)傾向を踏まえて製品含有有害化学物質規制法の基本的要求の概要をEU規制法により説明します。規制法としては、EUのREACH規則、CLP規則、RoHS指令の概要と、新たに公布された包装材規則やエコデザイン規則などを取り上げます。また、次回の講座の準備としてEPR制度、DPPの概要についても解説します。
 基本的な規制概要を説明後に、受講者の皆さまが抱えている疑問、悩みや対応事例などについてのディスカッションを行います。会場参加の皆さまからのご質問は、各コマ終了時のQ&Aの時間に、Web参加の皆さまからのご質問は配信システムのQ&A機能にてお受けします。

受講料

9,000円(税込)

開催方法

かながわサイエンスパークでの対面開催とオンライン配信によるハイブリッド講座

対面会場

かながわサイエンスパーク内講義室(川崎市高津区坂戸3-2-1)Map・アクセス詳細はを見る(外部サイトがひらきます。)

  • JR南武線「武蔵溝ノ口」・東急田園都市線「溝の口」下車 シャトルバス 5 分
カリキュラム
10:00-11:00(60分)EUとアメリカの環境政策の概要(一社)東京環境経営研究所
シニアコンサルタント
11:10-12:10(60分)REACH規則とCLP規則の概要(一社)東京環境経営研究所
シニアコンサルタント
13:10-14:10(60分)RoHS指令とCEマーキングの概要(一社)東京環境経営研究所
シニアコンサルタント
14:20-15:10(50分)エコデザイン規則と包装材規則の概要(一社)東京環境経営研究所
シニアコンサルタント
15:20-16:10(50分)EPR制度の概要(一社)東京環境経営研究所
シニアコンサルタント
16:15-17:00(45分)ディスカッション:順法対応の基本(一社)東京環境経営研究所 所長
 松浦 徹也 氏
ほか有識者の方々
※終了後、個別相談会(事前申込要)

本コースのねらいと構成

 企業の製品環境規制対応は、従来のRoHS指令に代表される「特定有害物質の非含有保証」から、製品のライフサイクル全般を対象とする「EPR(拡大生産者責任)」制度への対応へと、大きな転換期を迎えています。EPR制度は、行政に代わり生産者が廃棄物リサイクル等の義務を負う仕組みです。途上国でも導入が進み、現在は国連のプラスチック条約交渉の影響から「プラスチック包装材」が主眼となっています。米国では、ケミカルリサイクル(高度リサイクル)やマスバランス方式の定義を巡り、州ごとの政治的背景を反映した議論が活発化しており、その動向は世界中に波及しています。
 今後の規制対応において、有害物質の非含有は「当然の前提」となります。その上で、欧州のDPP(デジタル製品パスポート)に見られるように、サプライヤーの製造工程で使用される材料情報の提供までもが求められるようになります。また、環境配慮設計に応じて費用に差をつける「エコ・モジュレーション」の導入により、有害物質の含有はコスト面でのペナルティ対象となります。企業には、単なる順法対応を超え、コスト削減や競争優位性の確保という新たな視点が求められています。
 本講座では、これら「有害化学物質規制」と「EPR制度」の世界的な潮流について、2回にわたり解説します。

新任担当者
サプライヤへの説明担当者
改めて基礎を学びたい担当者

第1回 基礎編(7月16日開催)

<製品含有有害化学物質規制法の動向>

EUの環境政策の潮流、環境法の改定や新たな法規制の動向、企業対応を知りたい実務担当者

第2回 応用編(10月23日開催)近日募集開始

<新たな規制法のEPR制度などの潮流と企業対応>

  • EUの新環境政策の潮流とフラグシップ規則PPWR(EPR制度)の概要
  • アメリカの連邦法と州法のEPR制度の概要
  • BRICS+のEPR制度の概要
  • 日本の安衛法のリスク管理の要求
  • DPP(デジタル製品パスポート)とCMP(製品含有化学物質・資源循環情報プラットフォーム)の動向
  • ディスカッション:新たな規制法への対応

カリキュラム編成者からのメッセージ

 これまでの企業の製品環境規制法対応は、EU RoHS指令に代表される「特定有害物質の非含有保証」で、対象物質の追加情報や対象製品の拡大情報を入手し、この情報をサプライヤへ周知することが重要な任務でした。
ここ1、2年で、従前からの理念が規制法として公布されて、EUだけでなく世界各国に広がりを見せています。この理念の規制法化を対象製品の拡大と捉えるのか、新たな潮流と捉えるのかの岐路に立っていると思えます。この理念の規制法化がEPR制度(拡大生産者責任:EPR(Extended Producer Responsibility)の法規制化)の拡大と言われるものです。EPR制度は、製品の「ゆりかごから墓場まで」のライフサイクル全般における順法保証へと、その法的要求事項が拡大されます。
 EPR制度は、端的な事例として廃棄物のリサイクルの維持や拡大を行政が負担できなくなり、生産者にその義務を課すことになることが挙げられます。有害物質規制法のような先進国が先行して規制することではなく、EPR制度は途上国の行政負担を生産者に転嫁(ネガティブな意味ではなく)することができますので、EPR制度は先進国特有の取り組みに留まらず、リオ宣言の理念により、途上国においても各国の社会インフラに応じた規制として導入が進んでいます。
 現在、多くの国で導入されているEPR制度は、国連のプラスチック条約交渉の影響を強く受け、特に「プラスチック包装材」を主眼に置いています。一方で、EPR制度の理念は共通でありながら、運用面では文化や国民性などにより差異が生じています。
 アメリカでは、連邦法レベルでも超党派による法案審議が進行中(4月時点)であり、すでに多くの州が独自にEPR制度を導入しています。注目すべきは、共和党地盤の「赤い州」の動向です。これらの州では、ケミカルリサイクルを「廃棄物処理」から「高度な資源製造」へと再定義する「高度リサイクル(Advanced Recycling)」を推進し、「マスバランス方式」の導入を図ることで、連邦法の議論にも影響を与えています。一方で、民主党地盤の「青い州」や環境保護団体は、この方式が「グリーンウォッシング」を助長しかねないと懸念を表明しています。
マスバランス方式を巡る議論はアジアやEUにも波及しており、現在はまさにEPR制度の転換期、あるいは黎明期にあるといえます。
 製品含有規制法は終わったのではなく、EPR制度はサプライヤ工程内で使用・消費する有害物質や材料も対象となります。有害物質非含有は当たり前の前提条件であり、さらに工程内消費材料を含めて、EUではDPP(デジタル製品パスポート)の仕組みでその情報の提供が要求されます。
有害物質規制はEPR制度では、「エコ・モジュレーション(環境配慮設計に応じた費用の格差付け)」においてペナルティ対象とされます。エコ・モジュレーションによるコスト削減や、DPP対応による競争優位性などの新たな視点での評価が必要となってきています。
 本講座では、製品環境規制法対応として、基本となる「製品含有有害化学物質規制法」の動向と新たな潮流である「EPR制度」の世界的な潮流の解説を2回に分けて行います。

一般社団法人東京環境経営研究所(TKK) 所長
一般社団法人産業環境管理協会 技術参与
松浦徹也 (中小企業診断士・環境計量士

後援

(一社)東京環境経営研究所 (一社)東京都中小企業診断士協会 (公社)環境科学会 (一社)表面技術協会 
(一社)電子情報技術産業協会 (一社)日本電子回路工業会 (一社)エレクトロニクス実装学会 (公社)自動車技術会 川崎商工会議所 (株)ケイエスピー

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